
地域や物件によって、退去時にブレーカーを落とさないって本当?!
引越し準備で慌ただしい中、意外に見落としがちなのがブレーカーの扱い。
一般的には「退去時にブレーカーを落とす」と知られていますが、実は地域や物件によって、ブレーカーを落とさない方が良い場合もあります。



退去時にブレーカーを落とすか落とさないか、どこで確認したら良いの?
- 賃貸借契約書の内容を確認する
- 管理会社に確認する
本記事では、退去時のブレーカーの扱い方からスムーズな退去のための段取り10ステップまで、分かりやすく解説していきます。
電気代節約のつもりでトラブルに発展しないよう、ブレーカーを落とすか落とさないかの確認してから対処しましょう!
退去時ブレーカーを落とさないかの確認方法や落とし方


退去時ブレーカーを落とすのか落とさないかの判断基準は、マンションやアパートの管理会社によって異なります。
- 賃貸借契約書の内容を確認する
- 管理会社に確認する
賃貸借契約書には、退去時のブレーカーの扱いに関する記載があるので、必ず確認しましょう。
賃貸借契約書の規約に定めがない場合は、管理会社に相談してください。



退去するときはブレーカーを落とすことが一般的だと思ってた!
電気自動車の充電設備など、常に電源供給が必要な設備がある場合は、ブレーカーを落とさない方が良いことが多い傾向。
感電リスクから、ブレーカーを落とさないように指示する管理会社もあります。
寒冷地帯では、給湯器の配水管に凍結防止用ヒーターが設置されているケースがあるので、ブレーカーを落とさないで退去することが多い傾向です。



ブレーカーの落とし方がわからないよ。
退去時ブレーカーを落とすか落とさないかの判断基準や、ブレーカーの落とし方、落とし忘れた時の対処法について解説していきます。
なぜブレーカーを落とす必要があるのかは「漏電火災」「電気代トラブル」「管理会社とのトラブル」リスクを回避するためです。
「知らなかった」で困るのはあなたなので、退去時ブレーカーを落とす必要性や、落としてはいけないケースを理解してお役立てくださいね。
【確認方法】賃貸借契約書か管理会社で確認する
賃貸借契約書の内容を確認する
賃貸借契約書によっては、退去時にブレーカーを落とすことが義務付けられている場合があります。
契約書の内容を確認しておきましょう。
賃貸借契約書 | マンションやアパート等の賃貸物件を貸し借りする際に貸主と借主間で締結する契約のこと。 |
---|
管理会社に確認する
退去時にブレーカーを落とすか落とさないかの判断は、賃貸物件の管理会社が負う責任の一部です。
退去するとき、ブレーカーの扱い方がわからない場合は、管理会社に確認しましょう。
冬季期間でもブレーカーを落として問題ない場合もありますので、事前に管理会社へ確認しておきましょう。



入居前に受け取った契約書を見て、ブレーカーについて記載が無かったら管理会社に聞くんだ!
その通りです!
続いて、ブレーカーの落とし方について紹介していきます。
【落とし方】安全ブレーカーから順番に下げる
ブレーカーを落とすことについて管理会社へ伝えていなかったら、管理会社へ事前連絡してからブレーカーを落としましょう!
ブレーカーの落とし方
分電盤は、玄関や浴室に設置されていることが多いです。
- 安全ブレーカーをそれぞれ下げます。
- 漏電ブレーカーを下げます。
- 最後に、アンペアブレーカーを下げます。
安全ブレーカー | 個々の部屋や設備に電気を供給するブレーカー |
---|---|
漏電ブレーカー | 漏電が発生した際に電気を遮断するブレーカー |
アンペアブレーカー | 家全体の電気を供給するブレーカー |
アンペアブレーカーがなかったら、安全ブレーカーを落とした後に、漏電ブレーカーを落として完了です。
ブレーカーのレバーが「OFF」になっていることを確認します。
スマートメーター(電気使用量をデジタルで計測する電力メーター)の場合は、分電盤にアンペアブレーカーがありません。


引用 中国電力
安全ブレーカーと漏電ブレーカーのみの参考画像です。
アンペアブレーカーがある場合は、漏電ブレーカーの左隣にブレーカーが1つありますので、最後に下げましょう。
【対処法】ブレーカーを落とし忘れたとき
退去作業当日はバタバタしていることが多く、うっかりブレーカーを落とし忘れることもありますよね。
ブレーカーを落とし忘れたら、すぐに戻ってブレーカーを落とすか、管理会社へ相談しましょう。



引越し先が近かったら、すぐに戻ってブレーカーを落とせるね♪
自力でブレーカーを落とす
退去後、ブレーカーの落とし忘れに気づいたら、すぐに戻ってブレーカーを落とすことが1番の安全策です。
管理会社に連絡して対応を依頼する
自力で戻れない場合は、管理会社に事情を説明し、ブレーカーを落としてもらうようお願いします。
【理由】3つのリスク回避のためにブレーカーを落とす
引越し準備で慌ただしい中、意外に忘れがちなのがブレーカーの扱い。
なぜ退去時にブレーカーを落とさないといけないのか、疑問に思う人もいるのではないでしょうか?



災害に発展しないようにとか?
結論から言うと、退去時にブレーカーを落とすことは、3つのリスクを回避するために重要なのです。
漏電火災のリスクを回避するため
ブレーカーを落とさず長期不在にしたら、漏電が発生しても気づかず、火災に繋がる可能性があります。
ブレーカーを落としておくことで、漏電による火災リスクを大幅に減らせて安全です。
電気代トラブルのリスクを回避するため
ブレーカーを落とさず退去すると、退去後も電気料金が発生し、トラブルに発展する可能性があります。
ブレーカーを落としておくことで、確実に電気使用量を0にできるのでトラブルに発展しません。
管理会社とのトラブルのリスクを回避するため
賃貸借契約書で、退去時にブレーカーを落とすことを義務付けている場合、ブレーカーを落とし忘てて退去するとトラブルに発展することも!
事前に管理会社に確認し、指示に従うことでトラブルを回避できます。
退去の連絡はどこにする?3箇所の連絡先と探し方を紹介


退去時には、これまでお世話になった関係各所に連絡を入れる必要があります。
円滑な退去と、次の住まいへの移行を確実なものにするためにも、事前の連絡が欠かせません。



退去連絡をどこにしたら良いかわからなくなっちゃったよ。
退去時の連絡先は「賃貸借契約書」に記載されていますが、物件の玄関ドアやポスト付近に掲示されている連絡先と同じです。
どこに連絡するべきか不明な場合は、入居時お世話になった不動産会社に、直接問い合わせましょう。
主な連絡先としては3種類が考えられます。
- 管理会社
- 大家または所有者
- 任意の連絡先
退去時どこに連絡したら良いのか、詳しく見ていきましょう。
賃貸借契約書に退去時の連絡先を明記されていない場合は、任意の連絡先に報告する必要があります。
「どこかわからないから連絡しない」という対処をしてしまうと、大きなトラブルになるので、早めの連絡を心掛けましょう。
【連絡先1】管理会社
退去手続きに関連する連絡は、管理会社を通じて行うことが一般的です。
管理会社は入居者や所有者と直接やり取りして、適切な手続をサポートします。



管理会社の連絡先がどこかわからなくなったけど、ゴミ置き場に貼ってある連絡先よね?
管理会社の連絡先は、共用スペースに張り出されていることが多いので、記載されている連絡先へ相談してみましょう!
【連絡先2】大家または所有者
入居している物件が個人所有で、管理会社に委託されていない場合は、退去時の連絡を大家または所有者に対して行う必要があります。
入居者は、大家または所有者に直接連絡し、退去手続きや退去に関連する事項を報告しましょう!
【連絡先3】任意の連絡先
物件や契約書に、特定の連絡先がどこであるか明示されていない場合、入居者は任意の連絡先に連絡を取りましょう。
例えば、不動産仲介業者や賃貸物件のオンラインプラットフォームなど、関連する組織やサービスに相談してみましょう。
退去段取り10ステップ!退去手続きを漏れなく行う方法


集合住宅からの退去は、単身者の場合でもかなりの労力を要する作業です。
退去時は、荷物の整理や処分、部屋の後片付けや清掃だけでなく、管理会社や引越し業者との打ち合わせや日程調整など準備することは山積みです。



引越し先のことに気を取られてて、退去については注力しづらいよね。



管理会社に連絡する以外でも、段取りって色々あるの?
スムーズな退去のために事前に行うべき準備の段取りとポイントを、順を追って解説していきます。
直前になって対応したら、トラブルや追加料金加算に発展しかねないので、日程のゆとりを持った計画的な段取りを心がけましょう。
集合住宅の退去における重要ステップを確認できる内容となっていますので、参考にしてくださいね。
【段取り1】退去日の決定
転居先が決まったら、退去日を決定してください。
賃貸借契約書に記載されている、退去予告期間も確認しておきましょう。
退去日を決めたら、退去手続きや作業スケジュールを調整して段取りを立てていきます。
【段取り2】大家さん・管理会社への連絡
退去日の1ヶ月前までに、管理会社へ退去の連絡をしましょう。
退去関連の連絡先は管理会社であることが多いですが、異なる場合もあるので、必ず賃貸借契約書を確認しておきましょう。
「電話」「メール」「訪問」いずれかの方法で退去連絡してください。
管理会社へ連絡したら、退去に関する詳細を調整していきます。
物件の立ち退き日、清掃や修繕の責任分担、敷金の精算などを確認してください。
退去時にブレーカーを落とす必要があるのかも、確認しておくと良いでしょう。
【段取り3】駐車場の解約
駐車場を借りているなら、解約が必要です。
駐車場の解約予告期間が、賃貸物件と異なるケースがあるので、注意が必要です。



1ヶ月半!!
物件と別の管理会社なら、早めの行動が必要だね。
駐車場に関しては、早めに相談していた方が良いかもしれませんね。
物件と同じ管理会社で駐車場を契約しているなら、退去連絡と同時に行いましょう。
【段取り4】電気・ガス・水道の解約
退去日の10日前までに、電気・ガス・水道の解約手続きをしましょう。
各供給会社に連絡して、退去予定日を報告して、解約手続きします。
解約手数料が発生する場合がありますので、事前に確認しておきましょう。



退去後の郵便物の転送手続きも済ませておくことをおすすめします。
私は以前出張族だったので、約3ヶ月の周期であちこちのマンスリーを転々としていました。
どの住宅も、ガスはプロパンで立ち合い必須だったので、早めの連絡をしていました。
しかし、軽視していた電気の連絡を、1度うっかり忘れたことがありました!
引越し前日になって、退去先と新居先の連絡をして緊急で対応してもらいましたが、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたよ~。
直前での連絡は業者に迷惑をかけますし、最悪対応してもらえないこともありますので、退去日の10日前までの連絡を心掛けましょう。
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【段取り5】転居届・転出届・転入届の準備
引越し日が近づいたら、適切なタイミングで、市区町村へ届け出が必要です。
同じ市区町村内で引越すなら「転居届」、別の市区町村へ引越すなら「転出届」と「転入届」の提出が必要です。
転居届 | 転出届 | 転入届 | |
---|---|---|---|
手続き条件 | 同じ市区町村内で引越し | 別の市区町村に引越し | 別の市区町村に引越し |
期限 | 引越し当日~14日後まで | 14日前~引越し当日まで | 引越し当日~14日後まで |
手続き場所 | 管轄の役所・役場 | 管轄の役所・役場 | 新住所管轄の役所・役場 |
【段取り6】部屋の清掃
退去前に、部屋を清掃しておきましょう。
原状回復義務に基づき、退去時の部屋の状態は入居時と同等の状態に戻す必要があります。
自分で清掃することが難しいときは、ハウスクリーニング業者に依頼することもできるので、あらかじめ段取りを立てておきましょう!
【段取り7】退去日当日の最終点検
退去日当日は、部屋の状態を最終確認して、忘れ物やゴミを残さないようにしましょう。
ブレーカーを落とす必要があるなら、ブレーカーを落として退去してください。
管理会社が部屋の状態を確認するときに、忘れ物やゴミが残されていることは、よくあるようです。
「忘れ物」は管理会社が対応してくれることが多いですが、処分料金が発生するので、部屋に何も残さないのがベストです。
【段取り8】立ち会い
管理会社立ち会いのもと、退去時の部屋の状態を確認します。
入居者は物件の最終チェックして、不足物や損傷がないことを確認します。
立ち会いの日程は、事前に大家さんか管理会社と段取りを立てておきましょう。
立ち会い時に、物件の問題があれば指摘を受け、修繕費用を支払う必要があることも!
【段取り9】鍵の返却
退去時に、スペアキーも含めた鍵を、管理会社に返却します。
鍵の返却方法は、事前に管理会社へ確認後、段取りを立てておきましょう。
立ち合いの日に、鍵を返却することもあります。
【段取り10】敷金精算
退去後、敷金精算が行われます。
管理会社は、物件の状態をチェックし、必要な修繕や清掃費用を差し引いた敷金の残金を、入居者に返却します。
敷金精算書の内容をよく確認し、不明な点があれば管理会社に問い合わせましょう。
まとめ
- 退去時ブレーカーを落とすか落とさないかは、賃貸借契約書に記載されている内容を確認し、わからなければ管理会社へ確認する。
- 退去時ブレーカーを落とすのは「漏電火災」「電気代トラブル」「管理会社とのトラブル」を回避するため。
- 退去時の連絡先は「管理会社」「大家または所有者」「任意の連絡先」のいずれかで、賃貸借契約書に記載されている。
- 退去時の連絡先がわからなかったら、玄関ドアやポスト付近などの共有スペースに掲示されている連絡先に連絡する。
- 退去段取りは、退去日の決定、管理会社への連絡、駐車場の解約、電気・ガス・水道の解約、転居先の準備、部屋の清掃。
- 退去日当日に最終点検をしたあと、管理会社との物件立ち会い、鍵の返却、敷金精算をしたら退去手続きが完了する。
引越し・退去の調整作業は、めったにない大イベントで大忙しですよね。
退去・引越しは自分だけでなく、管理会社や作業員・配達員など多くの人が関わります。
退去手続きに何か漏れがあると収拾つかなくなるので、事前に段取りを把握しておきましょう。
ブレーカーを落とすべきか落とさないべきか問題も、地域や物件によって全く異なりますので、固定概念にとらわれず、しっかり確認しましょう。
ストレスがかかりやすい退去に関して、この記事で少しでもお役立ていただけたら嬉しいです。
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